Inspired by Nikkeinews 20080428 資源高 未曽有の試練
資源には川上(石油、石炭、鉄鉱石などを取り扱う企業(BHP,ブラジル・ヴァーレ、リオ・ティントなど)と、川下(鉄鋼であればアルセロール・ミタル、新日鉄など)の企業群が存在する。
本記事によれば、川上企業群はM&Aを重ね、一社が市場支配力を高める動きを強めている。鉄鉱石市場を例にとれば、上記三社が市場の七割を握っている。それに対し、川下は粒が小さい。鉄鋼業界でも一位のミタルは一割、二位の新日鉄は三%。各国が進めた自由化により電力、ガス会社も小粒化が進み、個別購入が主流になっていたが、資源需給逼迫の状況を受け、「バーゲニングパワーの結束を!」という動きが高まっているという。
最終製品は、その川下のさらに河口部分に位置するわけだが、こあれまでは新興国の成長による売り上げ増で、資源のコスト高を最終製品メーカーが吸収できた。しかし、米国市場の失速を契機に目算が狂い始めている。
BHPは、原油のような「国際的取引市場を鉄鉱石でも創設したい」と主張している。これまでは、自動車、家電など様々な製品に使う鉄鋼の価格を安定させるために、鉄鋼大手と資源大手は年に一回の交渉で通年価格を決めてきた。これをBHPは「不透明な商習慣」と一蹴。原油は、市場に投機資金が流れ込んでおり、価格高騰の一要因となっている。
資源をめぐる、川上と川下の非対称現象は、資源大手のポリティカルパワーを高めている
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