Inspired by Nikkeinews 職育の明日 仕事力を育む人々
前経済財政担当相の大田弘子氏は、ジョブカードの導入を提案。構想実現に向けて、奔走している。
十分な職業能力を持たないフリーター(2007年で781万人)らを企業が一時的に受け入れ、職能に育てる。教育内容はカードに記され、彼らが職を探すときの武器となる。門外不出であった民間企業の訓練ノウハウを第三社が利用できる点が新しい。
英国では、企業などでの職業訓練とその評価方法などをワンパッケージにした、イギリスの全国職業資格認定制度:NationalVocationQualification(NVQ:資格)を導入。1980年代後半、石油危機などでメーカーの国際競争力が低下し、低学歴の若者ほど、深刻な就職難になったことに端を発する。若者の就職を助け、産業の活性化を図る等の観点から、実際に企業などで技能訓練を受け、その結果を評価する、官民共同の職業資格制度:NVQが1986年に導入された。
NVQは、あらゆる職種で、労働者の職務能力を5つのレベルで評価し、認定するもので、業界毎に企業・労組・専門家らが共同でレベル1~5までの認定基準を作成し、受験者の実務経験を審査して、レベルを認定している。
技能の習熟度に応じて、基本的な知識や技能を示す「レベル1」から、専門性が高い「レベル5」まで5段階があり、建設、製造、運輸など11業種を対象に、会計、廃棄物管理、列車の運転、環境維持など、現在までに約800、職種の9割以上をカバーしているとされている。
2006年6月までに延べ564万人が資格を取り、この1年でも57万人が取得している。社員の技能を高める目的で資格制度を活用する企業も多い。
日本では、フリーターや子育て終了後の女性、母子家庭の母親等が到達できる水準を念頭に、NVQの『レベル1』に相当する技能の習得を支援する。なお、現在のところ、メーカーや、ホテル、外食、印刷などのサービス業をはじめ、仕事で技能の評価基準できる職種は、約30種にとどまっている。
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