東大教授 吉川洋さんは、トスカーナのスローフード生活に触れた。夏に採れたトマトをつぶして一年分のソースを作る手を休め親切にまきを譲ってくれる・・。
そんな経験から「効率性」という言葉の意味を語っている。「効率性」には慌しいイメージが付きまとうが、もともと経済学において効率性は、「人々の『効用』、つまり『満足』を基礎に置いて定義される概念」であるという。
人々が速いのが良いと思えば速いのが効率的になるのに対して、ゆっくりのほうが良いと主ならゆっくりなのが効率的になる。効率はあくまでも人々の価値観に依存する相対的な概念であるという。
「ゆっくりとした時間の流れのなかでまことに『効率的』に人生を楽しんでいた・・・」吉川氏のコメントが印象的な響きを持って耳に残った。
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