Inspired by Nikkeinews 20101025 あすへの話題
壱岐湯本温泉(長崎県壱岐市)の旅館の女将、平山宏美さんが壱岐の島に嫁いで以来30年間、島おこしを牽引してきたストーリーが紹介されている。漁獲高、公共事業の減少に加え、基幹産業の観光でも高速艇が片道5000円もかかるハンデがあり、苦戦を強いられてきた。
こうした環境にめげず宏美さんは奮闘。壱岐は歴史と振興の島と位置づけ、2200年前の弥生時代の遺跡、1000社にも及ぶ神社などをいかし、島の人々と一緒にウォーキング大会、子守唄大会などのイベントを実現した。現在は、脚本家の市川森一さんや舞踏家の浅野瑞穂さん、日本子守唄協会代表の西舘好子さんらが支援しているという。
これである。場所は、その場所ならではのエネルギーが宿っている。そしてそれが独りよがりでなく、公共性の高まりでダイナミズムを持ち始めることで変化が生まれる。その運動が、どこかの誰かの運動と共鳴し合い、フラクタル構造として基盤がつながると、変化の振幅が広がっていく。
(the power of place × the dynamism of people) × the co-motion
彼女は、島の生まれではなく、嫁として嫁いできた人間だという。そして今は、彼女の長男に嫁いできた佐知子さんがネット販売で新たな商機を島に生み出している。日本は、外と内によって関係性を使い分ける人種であると言われるが、境界線にたつ人々の存在が二元論では語れない、日本のコミュニティの性格を位置づけているように思える。
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