先日、CSRに触れたので、関連して。
米IBMの社会貢献に関する動きに、変化が見られるという。かつては、「チェックブック・フィランソロピー(小切手による社会貢献)」の代表格だったが、寄付金・製品寄贈の合計額を四年間で二割削減。その代わりとして、就学前児童向け施設(NPO)などに技術者を派遣し、どんなシステムが必要なのか聞き取り調査し、幼児教育の専門家と一緒になって、遊びと学習を連携したカリキュラムを構築、提供しているという。
先日の新聞でも、IBMの技術者が教育現場に人材を提供し、理数系教師への転身を支援するという記事があった。
米国では、富裕層を中心とした個人の寄付が教育をさせるが、いくら金を積んでも、教師不足という問題は解けない。そこで、寄付金よりも社会貢献のサービス化を進めようというわけだ。
うがった見方をすれば、新手のリストラ策とも映るが、NPOや教育現場への派遣を、新たなニーズを感知し、商品開発にいかす機会として捕らえているとすれば、社会貢献のサービス化を通じたイノベーションモデルとして、興味深い。
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