友人と、『自分へのご褒美はいつ買うか』という話で盛り上がった。なかなか上手に自分へのご褒美が買えない私としては、他人様の素敵な消費志向に学ぼうと思ったわけである。
その話を男性の友人にしたら、「『自分にご褒美』という言葉は、他の人が買ってくれないから、自分でご褒美をプレゼントするという話に聞こえる」と指摘された。なるほど、それが一般的な感覚なのかもしれない。
しかし、実際のところ、大きな仕事を達成したとき、なにか節目を迎えたときに、「自分にご褒美」を買う女性は、「プロジェクト完遂の打ち上げ飲み会!」とは異なる意識で、ご褒美を買っているように思う。達成感を祝うためだけでなく、なにか自分らしい挑戦ができたときに、自分の成長の証として、そういったものを買っているのではないだろうか。
そんな折、企業についても同じような価値観があることを知った。話題のCSRである。CSRとは社会的責任(たとえば、経済的価値/社会的価値/人間的価値の実現)を果たしているかどうかを確認するもの。ISOでも明確に定義されることが決まったと新聞報道されていた。期待された役割、責任を果たすのはCSR。でも、どこもここも同じ役割や責任をはたすだけじゃつまらない。
前・経済同友会会長の小林陽太郎氏は、「効率と効果の違いに注目せよ」というユニークな提言をしている。「効果とは“∑効率+α”である。効果を高めるには、効率の向上だけでなく、価値観や行動様式といった“+α”の部分をつねに組織として問いつづけ、つくりあげ、社会からの信頼を獲得していくか・・・、それがこれからの企業には重要」というメッセージであった。
CSRのように期待されたことをこなすだけでは満足しない、自分らしい挑戦をし、その達成祝いとして自分にご褒美をプレゼントする。そこにあるのは、「他人からプレゼントされないむなしさ」ではない。「自分だけでほくそ笑む、至極の勲章」なのである。
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