「小さな政府」時代の公を担う責任

Inspired by Nikkeinews 大機小機 20060210

・日本銀行が民間調査会社に委託した統計調査で、調査員の回答偽造が発覚
・公認会計士が粉飾決算を見逃した
・建築士が耐震強度を偽装した
・ライブドアのような株価極大化経営を放任した

昨今の「民間の倫理の欠如」による問題が多発し、規制を強めるべきとの議論が高まっている。「官から民へ」の動きが広がり、経済の自立、活力を期待する視点からすると、実に嘆かわしい事態である。サービスを提供する民間の倫理観を問う、市場取引でのチェック機能を高める（不正防止の工夫を競争させるなど）などの取り組みはもちろんのこと、享受する利用者として真善美の視点を持つことを忘れてはならない。欧州では、過去の手痛い反省をもとにユーザー自身が厳しい目を備えている。日本の社会成長を支えるのは、秀逸な市場競争メカニズムではなく、生活者の教養ある態度にねざしたものであってほしい?