Inspired by Nikkeinews 20050817- ネットと文明
1.外出、会話のない世界
外出なし、RSSリーダーで関心のある領域の最新情報を閲覧。意外な情報に思わず触れて視野を広げる・・・そんな活動が生まれにくくなっている。
オフィス内でも、「話しかけて邪魔したら悪い」と隣の同僚にもメールで用件を伝える。議論から物事を生み出す力が損なわれる懸念ががある。
「大量の情報から思考が研ぎ澄まされるヒトと、安易に情報にのるヒトに分かれる」ネットの手軽さが好奇心をにぶらせ、近道への欲求が募る。記事は「検索上手でも様々な体験や刺激から培う知的体力が低下する」と警鐘を鳴らしている。
2. ネット既視感 聞きかじりの情報で満足する人々
ネットのブログに触発され、「自分も個の写真と同じ景色が見たい」と追体験する。疑似体験が蔓延し、「感動する」「心を動かされる」ための経験デザインは希少さを求めて演出が過激になる。複製可能なネット文明の中で、手軽に楽しめる喜びと、希少な体験の驚きが増幅している。
3. 五感を伝えるデジタルメディア
嗅覚を刺激する、料理番組のインターネット配信がスタートする。約六十種の香りがデジタル信号に変換され、パソコンにつないだ芳香発生器から流れ出す。医療分野でも、幹部に触れた微細な力を検出し、触覚を執刀医に伝える、触覚のデジタル通信の研究が進む。難手術をこなる数人の外科医が世界を奔走する現状を打破するためだ。人間の五感を解明する、その恐れやタブーに踏み込むとき、私たちに求められる姿勢とは何であろうか。
4. ネット依存が怠けを生む
「パソコン変換で次々と表示される候補に依存して記憶力が退化する」。そのほか、PCの長時間使用による視覚障害、ヘッドホンの大音響が招く難聴など、現代人の五感は三十年前の半分に退化しているという。子供たちもネット空間で過ごす時間が増え、物理的な運動量が減少。まっすぐ立たせてもひざが曲がってしまう小学生が目に付くほどだ。ヒトの肉体と利便性の高いネット社会、どのように折り合いをつけていくべきだろうか。
5.ブログの魔力 現代人の心の絆
SNSサービスにより、社会とつながる安心感を得る。ブログに寄せられるメッセージが、その人の自分の居場所の確認となる。
利便性の高いネット社会。一方で失われるつつある身体性をいかに回復するのか。。
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