Inspired by Nikkkeinews 20070208 ニッポンの教育
「受験勝ち組」の気質の変化 (加藤新太郎新潟地方裁判所長)
- 試験に必要なことだけを予備校で要領よく学ぶ効率型学習の弊害
- 公的な職業に就くという意識の乏しさ
- 人生をどう生きるかといういったビジョンを語れない
とくに、効率型学習の弊害で、試験に無関係な知識が驚くほど欠如しているという。
医学の分野でも、志望理由を満足に書けない受験生に増えているという。その結果、負担が重い産科や小児科、脳神経外科などを避け、患者の生死に関わることが少ない眼科の志望者の増加につながっている。
「ソクラテスの弁明」「武士道」「君主論」・・・、定番だった古典を大半が読んでいない現代。今、リベラルアーツ、教養科目への注目が高まっている。実利より学びの面白さを尊び、論理的・科学的思考力の育成をめざしてきた。これが「知の基盤」となり、現代の科学技術文明の発達を支えてきた。
「深い人間理解が欠かせない、医師や法曹などの高度な専門職にこそリベラルアーツが必要」 寺崎昌男東大名誉教授
ナレッジワークの進展により、人間理解が必要な高度専門職が広がるなか、学びの面白さを実感するリベラルアーツのあり方をどうデザインするか。国力を高めるためにも、実利優先の細分化・高度化学習だけではない、学習のあり方が問われている。
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