Inspired by Nikkeinews 20070303 成長を考える
格差論で注目される、生活保護よりも手取りの少ないワーキングプアの現状。保護時代には、税が免除、医療費も国持ちとなるが、保護から抜け出そうと働きはじめると、賃金から税や社会保険料を払い、医療費を支払うために、約二万円月収が減るという事態が発生しているという。
生活保護世帯の増加は、体が不自由な人や母子家庭など、働きたくても働けない、本当に守られるべき弱者に割り振られるべき予算を逼迫する。
これらの問題を解決するために、樋口美雄慶大教授は『負の経済学:ベーシックインカム』と呼ばれる、社会的セーフティネットの拡充を提言している。「月額20万円」のような最低基準(家族構成員の 数などによって調整)を政府が設け、源泉徴収や確定申告をする際に「不足分」を自動的に補填するというベーシックインカム(基礎所得保障)の方法であるという。
本記事によれば、1962年に故フリードマンが発案、米、英、蘭、仏などに広がったという。「個人の自立を阻害する仕組みは、公的安全網の負担増、消費の低迷などを通じて、経済を縮小させる」との認識が定着している。
「真の生活保護対象者」と「ワーキングプア」を切り離し、解決を考える方法として、「負の所得税」の取り組みは今後注目を集めそうだ。
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