Inspired by Nikkeinews 20070303 成長を考える 識者に聞く
三菱商事の小島社長は、総合商社の今後のあり方について、次のように語っている。
「総合商社のビジネスモデルはかつての売買仲介とは違い、事業投資が収益の七割を占める。取引先と一緒にリスクを取り、必要なら何十人という規模で人材を送る。投資銀行は企業価値があがれば売り抜けるだけだが、われわれは人材育成を含めて企業価値をどう上げられるか考えていく」
「日本のM&Aで難しいのは、多様なステークホルダー、株主、従業員、取引先などすべて満足しないとうまくいかないことだ。時間をかけて議論すればまとまる話も無理やし進めようとすると簡単ではない。」
「日本の強さは、たとえば自動車、鉄鋼、金型の各メーカーが、必死に議論しながらよい製品をつくり、新しい技術を次の時代に継承していく点にある。三角合併解禁で外資から買収提案があった場合にも、防衛的な反応が出るかもしれない。」
同氏が指摘するように、「いろんな違ったものを法要する懐の深さがなければ、世界での存在感がなくなってしまう」。明治、大正時代の貪欲なまでの吸収力が、今改めて求められているのかもしれない。
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