Inspired by Nikkinews 20071005 現場発働くニホン
バブル崩壊後、管理職の役割は激変した。リストラで人を絞った上に、業務が拡大。成果主義の影響から、本来の管理業務に加えて、自ら稼ぐ役目も負う。こんな事態に、ヘンリー・ミンツバーグは警鐘を鳴らす。「日本企業の強みは管理職を核とする現場と経営の一体感であったはず」管理職を切り捨てる日本の動きは、不可解に思えてしょうがないというわけである。
重圧に耐えかね、「管理職を離れ、専門職になりたい」とハシゴを降りたいと希望する管理職は、「役員になりたい」と同水準で拡大している。管理職と一口にいっても、その役割や権限はばらばら。権限移譲が十分に進まないなかで、責任のみが拡大し、息切れする中核層。経営陣と社員の結節点である管理職が傷むと、組織全体の活力が低下する。
日本の部課長は、約百三十万人。JMA Management Review April 2007 によれば、マネジャーは、「日々の業務にまい進する」など放置できない活動は充足度は高いものの、「現状にとらわれず変革にまい進する」「自部門にビジョンを示す」「部下のやる気を引き出す」など、放っておいてもすぐに問題にならない活動は充足度が低い(十分な活動ができていない)という意識が強いという。
ミドルアップダウン経営のネクスト・ビジョンはいかなるものか?「課長にはなりたくない」という若手社員が増えるなか、新しいミドル像の描出が待たれる。
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