ボンディング・ブリッジングに関連する記事です.
2004.04.01
「『ソーシャル・キャピタル』『リレーショナル・アセット』という概念」 by 山内直人
SCは直訳すると社会資本となるが、道路や空港のような目に見える資本ではない。むしろ市民社会資本あるいは社会関係資本とでも呼ぶべきもので、信頼、相互扶助などコミュニティーのネットワークを形成し、そこで生活する人々の精神的な絆(きずな)を強めるような、見えざる資本である。
たとえば住民の非営利組織(NPO)への積極的な参加や活発な寄付・ボランティア活動は、SCを豊かにする重要な要素である。一方、豊かなSCは、犯罪や児童虐待を減らし、高齢者や障害者の生活の質を改善し、ひいては行政コストを減らし、地域経済の成長を促すと考えられる。
山内教授は別の記事で、90年代半ばに始まったソーシャルキャピタルが注目される背景として「経済の停滞が長引き、不安とともに、従来生産要素として考えられていた資本や労働といった要因以外に何か成長を支えるものがあるのではないか、人々が考え始めた」といった旨のことを述べている。
2003.03.25
「ソーシャルキャピタルと経済システム」 by
デマンドサイドにおけるボランタリーセクターからの問題提起
ソーシャル・キャピタルが重要視される背景
(1) 人のつながりを切ってきた産業社会
近代社会は、「つながり」を分断することで発展してきた。要素還元により知識を拡大させ、分業により経済を発展させ、量的多数決論理で政治を集権化させてきた。すべてに通底するのは、つながりの否定。しかし、環境問題が深刻化し、コミュニティは解体され、精神的な荒廃が進むなど、その弊害が急速に顕在化してきた。矛盾を克服する新たなパラダイムが求められている。(2)発想の起点を組織(制度)から個人に移行すべき歴史の転換点
社会構造原理が大きく変わろうとしている。「組織から発想する」ことの限界が発生し、〔個人から発想する」ことが必要になってきている。つまり発想の起点とベクトルを逆転させなければならない。(とくに、日本では全体が豊かになることが個の豊かさをもたらすと、「共同体」の結束を強く求めてきたが、狭い単位での結束力は、オープンに価値を生み出すグローバル時代には弊害となりかねない)(3) 経済システムのパラダイム転換
要素還元と一元的価値還元(金銭市場主義)に支えられた、近代の経済システムは、それが引き起こした社会によって、制度疲労を発生させ、新しい経済のパラダイムへの非連続的な転換が求められてきている。※ボンディングとブリッジングについて
ボンディングは集団内部での仲間的な結びつき、ブリッジングは集団外部との異質な人との開かれた結びつきです。ソーシャル・キャピタルの議論においては、前者のボンディングは、むしろ否定的に捉えられることがあります。
2007.0718
「すぎなみ大人塾 ~自分を振り返り、社会とのつながりを見つける大人の放課後」
by :(株)三井物産戦略研究所 新谷大輔さん
つながりA(ボンディング型)
強固だけれど閉鎖的⇒結束型 都市型家族みたいで崩壊していく可能性大
つながりB(ブリッジ型)
ゆるいけれどオープン⇒橋渡し型 ある人が違うグループと強固なつながりを持って情報等の橋渡し(つなぎ屋)をしている場合をいう。このような人を、社会をデザインする人(ソーシャル・デザイナー)と呼びます、地域でますます重要になる。図では、黄色い人がこれに当りますが外とのネットワークとつながっているので情報量が違う。つなぎ目を発見する人、つなぎ目を治す人がネットワークでは重要となります。
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