o-Inspired by 20070417 Nikkeinews
研究領域を極め、成果を世界に発信する、これは大変重要だが学術論文とはなんとも紋切型で無味乾燥。互いの専門分野を理解するために、論文には表れない、著者がどんな夢を抱いて研究に取り組んだのか、どんな喜びと苦しみがあったのかを伝える物語雑誌の作成を決意した。強く念頭においたのは、科学を楽しく語ることだ。研究者同士でも専門が違えば理解不能ということは少なくない。専門用語をさけ、好奇心旺盛な一般の人を楽しめるレベルをめざした。言行をもらうと筆者と徹底的にやりあう。もっと易しく、楽しく、普通の言葉でと時にはけんか腰になりながら。「ミクロスコピア」に書くと出世する。-次第に、こんな評判が立ち始めた。教授選考の際などに研究を理解してもらいやすいからだ。百篇の学術論文より、本誌の一遍のエッセーが「効く」こともある。
本稿は科学同人誌を発刊して25年という藤田さんの取組。医者が、「発症」「疾患」というが「発病」「病気」でいいではないか、業界用語で権威づけするのはおやめなさい、と語りかける。
同人誌という、権威と民衆の中間領域に存在するメディアに注目してみよう。
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