新しい消費行動が広がりを見せている。消費という個人的な行為を、多様な人々の共存や環境保護など社会的な責任を果たすことにつなげようというもの。社会的責任を果たす企業に積極投資することを社会的責任投資(SRI)と呼ぶのにならい、こうした消費行動は「社会的責任消費(SRC)」と呼ばれている。
フェアトレード製品、エコバッグ、有機野菜、環境誘発型ビジネスによって広がりを見せる省エネ家電や低排出型自動車、環境へ負荷をかけない観光などが消費者をひきつける。2000年当時ですでに十兆円市場であったが、2025年には個人消費全体の一割近い二十八兆円に拡大すると試算されている。
これらの動きを、「消費を通じて社会や他者とのつながりを期待する」ものと専門家は分析する。「国や地域、企業などで個人が孤立化していくか、消費者は犠牲にならない程度に個と社会を両立させる方法を探っている」
・・・、そう個は、個と社会を両立させるという、動きを見せるのだ。市場主義で個々人の消費の選択が高まる一方で、なにかもっと大局的で全体的(Holistic)な視点での合理性を求め、その動きを社会の仲間と共有し、安心したいのである。
SRCという動きのなかに、「消費という個人行動」と「社会善・社会資本の高まり」を同時追及するメカニズムのヒントを得た!
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