一方、経営のレベルでもダイバーシティ実現には様々な課題があります。米国では、1900年代からフェミニズム運動の動きが広がり、1960年代のウーマンリブ台頭、1970年代のアフォーマティブ・アクション(差別されている人を優遇する措置)、1990年代ダイバーシティ、2000年代のダイバーシティ&インクルージョン、そして現在では、ダイバーシティ・マネジメントという経緯で、取り組みがすすめられてきました。
差別問題は、その解消が既得権益の奪い合いになったり、逆差別問題を生む可能性がある点で、解決策には慎重な姿勢が求められます。
女性活用推進とダイバーシティの違いは
by ダイバーシティ評価基準の実態と課題アメリカでのダイバーシティの歴史を振り返ると、アファーマティブ・アクション、ダイバーシティの価値認識・受容、そして“多様な人材を生かす戦略”ダイバーシティ・マネジメントの3段階を経て発展してきている。
Time誌は、「ダイバーシティ訓練は、白人男性にとっては逆差別と映り逆効果になる」との調査結果を発表。その後、毎年「Diversity Top 50」を選定しているダイバーシティ専門雑誌DiversityInc誌は、「アファーマティブ・アクションとダイバーシティ・マネジメントの違いが正しく認識されていない」と指摘している。
ダイバーシティ・マネジメントは、経営トップが何のためにダイバーシティに取り組むのかを明示し、コミュニケーションを通して従業員一人ひとりをダイバーシティへの取り組みに巻き込んでいくことが重要である。
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