Inspired by Nikkeinews 働くニホン 第8部
製造業への派遣労働解禁が契機となり、非正規労働者の数が大幅に増えたと指摘されている。好況期は派遣労働などで柔軟になった雇用市場は企業にも多様な就労間を持つ働き手にも好都合に映った。実際に、トヨタのレクサスのラインには、「制度に縛られたくないと正社員登用の誘いを断った」人もいたという。
突然の解雇で住居を失う非正規雇用への同情が集まるなか、やみくもに製造業での派遣労働禁止など締め付けを厳しくするべきではないと、ワークス研究所所長大久保氏は指摘する。「派遣も請負労働もダメというなら、製造業は生き残りをかけて海外生産に出ていくしかない・・」
国際競争を無視して企業を縛れば、国内から雇用が逃げる。雇用と企業の柔軟な経営の両立はできるのか。ここで、人材流動性の高い社会づくりの課題を考える
- 新しい職場に飛び込む働き点の意識改革(それを支える行政や企業の支援)
→外食・介護など受け皿はあっても職種や地域を超えた移動への抵抗感が根強いことを受けて - ショートタイム社員など労働人口減少に向けた柔軟な雇用形態の確立
→同一労働・同一賃金に反する二重構造が温存されていることを受けて
ユニクロの地域限定正社員、モロゾフのショートタイム社員など、正規・非正規の二分法にとらわれない雇用形態に注目が集まる。2002年来のワークシェアリング議論を長期視点で前進するために、雇用形態の多様化の議論を本格化させなくてはならない。
最近のコメント