華やかなイメージを持っていた。しかし、彼はひきこもりも、自殺未遂も、対人恐怖症も経験していた。そしてこれらの経験から、機微を伝える演出家になった。
記事には、亜門氏がケニアを番組で訪れたときのエピソードが紹介されている。一日目、彼は村人の接待を受けるが、あとでそれが倉庫に残された最後のスイカであるとしる。二日目から、「亜門は村を救いに来てくれたんだろう」と詰め寄られ、言葉を失う。貧困で皮と骨だけの少年、金!と連呼する女性。否定できない現実のなか、彼は自分に問いつづける。「君は、どういきるの?」
彼は中洲にのびた、とうもろこしを発見し、毎日村人と畑を掘り起こした。鍬を持つ手はまめだらけ。作業を続けるうち、10人だった村人が、50になり100になった。番組なんてかんけーねー!彼の生きる力が、周囲を動かしたのだ。
みんなを動かす、その原動力は「なぜわたしはここにいるのか」という問いに答える粘り強い生命力ではないのか。
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