Inspired by Nikkeinews 20100417
内田樹さんの「辺境人の勧め」なる論稿が寄せられている。
雪かきのような地味な仕事のモチベーションが高い組織は強い
辺境の民であることの価値や効用を大事にすべきだ。気象や組織でも、「黙って俺について来い」という協力で有能なリーダーが待望されている。宗主国のようなリーダーが不可欠ではあるが、集団のパフォーマンスをあげるためには、いろいろなタイプの人材を有機的に組み合わせないといけない。頭の切れる、ロジカルな人ばかり集めると、組織は破綻する。
総合力では劣っていても、余人をもって変えがたい得意技を持った人、身の程をわきまえて黙々と仕事に打ち込む人、人をたて周囲を奮い立たせる人。組織のメーンストリートではない周縁で「雪かき」のような地味な仕事をいとわない人がいる。そんなモチベーションが高い組織は強い。
身の程を知る、分際をわきまえるという言葉はいまや真意貧している。これは集団の中において、自分の果たすべき役割を認識すること。身の程知らずの人間は、自分を大きく見せようとするあまり、無意識に人の仕事の妨害をし始める。能力のある人間たちが相対的な競争では勝者になっても、集団そのものの力はしだいに衰えていく、それが日本の現状だ。
分際をわきまえよ・・・、このメッセージは、私に自戒の念を強く引き起こす。30代前半、身の程を知らずに周囲の妨害をしていたように思う。周縁に生きる力を信じて、メーンストリートではない、今の仕事をやりぬこうと思う。
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