約二百三十年前、アダムスミスが『国富論』で語った一言。
「相手国の繁栄を嫉妬の目をもって見て、彼らが利得すれば自分達は損をするとみなすよう、国民は仕向けられている」
外資脅威論から、同質の国内企業同士が連携する業界再編加速の動き。とくに、コスト競争力のあるアジア諸国に買収され、技術力が渡ることを恐れる企業が多いという。
しかし、かつて日本は欧米企業の買収で技術の遅れなどを補った。現在、日本よりもGDPの高いアイルランド、英国も外資を呼び込み、グローバル市場での競争力を手にし、富を増した。
アダムスミスは、このような動きを二百年前からみつめ、国民の誤解に警鐘をならして、自由交易の大事さを訴えている。彼の先見性、洞察力を、私たちの今の生活に活かす知恵を持ちたいものである。
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