Inspired by Nikkeinews 20071001 働くニホン現場発
本特集が組まれた背景には、「上場企業、五年連続で最高益」という見出しが新聞に踊る一方で、働く現場には息切れモードが漂うため。資本主義経済のもと、効率のプレッシャーが現場を襲う。
トヨタでは、正社員を終身雇用により囲い込むことで、技能やノウハウの伝承を進めてきた。しかし、昨今では、需要変動に応じてこよう規模を柔軟に変えられ、人件費も抑えられる派遣社員の活用が進んでいる。派遣社員も「カイゼン活動」に参加し、正社員の教育や管理職に抜擢されるスーパー派遣もいるという。
日本型経営からの脱却の先頭集団を走っていた富士通も、成果主義導入による副作用を認識。チームワークを取り戻すためのイベントなどを数多く組んでいる。富士通からの依頼をうけて、同社を調査したシンクタンクは、「社員が『死の抱擁』にとりつかれている」と指摘したという。できる社員に負荷が集まり、倒れるまで止まらない恐れがある-。
資本主義、効率主義一辺倒からの脱却。それも、振り子を振り戻すだけでは意味がない。意欲が成長を支えるメカニズムの発見が、ニホンのすべての現場から求められている。
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