Inspired by Nikkeinews 20080708 再挑戦できる国デンマーク
Flexicurity=Flexibitility × Security
Denmark has forged a social and economic model that couples the best of the free market with the best of the welfare state, transcending tradeoffs between dynamism and security, efficiency and equality.
労働者の三分の一が望の仕事や待遇を求めて職を替えるが、失業率は1%台。転職を恐れない気質がデンマークの労働者には浸透している。平均勤続年数は、8.3年、生涯転職回数も平均6回とEUでもっとも多い。企業も14日-6か月の解雇予告期間を守れば自由に解雇できる。
一方で、安全網は充実。失業給は前職の給与の最大90%。同一労働同一賃金が定着しており、正社員と非正社員の差もほとんどない。
セイフティネットによる安心感が、堕落ではなく、挑戦を促すようにするために、再就職の促進策にも躍起である。「給付より仕事を」。失業者が必ず登録されるというジョブセンターが、失業原因を聞き、職業訓練の機会を無償提供するなどする。毎週四件紹介される求人情報に応募しないと給付は停止、さらに無視を続ければ打ち止めとなる。
「企業はつねに人材を採用して新陳代謝できるし、働き手も様々な職場で技能を身につけられ、生産性も高まる」。実際に、「仕事を決める時の優先順位は?」という同国での調査で、「仕事内容」が第一位(43%)。「賃金(11%)」は少なかったという。仕事は自己実現の手段、経済合理主義からの解放を、オランダ人は手にしているのだろうか。
「雇用保護規制が強い(=正社員を解雇しにくい)」戦略か、「国による就業支援が手厚い」戦略か。国家の雇用政策を描くということは、「働く」という機会を保つだけでなく、さらに「働く」ことと「金を得る」ことのつながりを超えて、人生に対する姿勢や哲学を描くということにほかならない。
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