日経新聞の「ネットと文明」にまたまたInspiredされて、投稿。
昨今はblogから生まれた作品が、ビジネスやメディア等で転用、さらなる価値を生むケースが増えている。
「電車男」「のまネコ」・・、これらのネットで生まれた共創品は、多くのヒトの手によって磨かれることで、高付加価値な事業シーズともなる。この偉大な共有財を、ひとつの資本や企業が抱え込むことは、許されない。公共が、与えられるものから、創り出すものに変わるとき、公共のカタチにも変化が現れる。共創で生まれた公共資産を元手として、更なる資本投資や事業展開をいかに行うのか、新たな社会規範が求められている。
「公共の価値」を生み出す一方で、ネットは思想・信条の違いを誹謗・中傷によって表現する凶器ともなっている。芥川賞作家の平野啓一郎氏によれば、「ネットの中ではヒトの内面と外面の分離が進んでいる。人間性がむき出して社会の既範力が及ばない部分がある」と指摘してる。ドイツ哲学のユルゲン・ハーバーマスは、近代社会の成立条件を「市民が自由に議論し合える公共圏」に求める。多対多のネット社会は、その実現可能性を匂わせるが、一方に垣間見える凶暴性と私たちはどう対峙するべきだろうか
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